2021年5月2日 第3弾
Sさんお母様からのメッセージと学校時代の教員S先生からのメッセージを掲載します。
Sさん 28歳女性
重症新生児仮死後遺症、呼吸不全、喉頭気管分離術後、難治性てんかん
小学生の頃、訪問看護師さんから紹介頂いてからの参加となるので、15年以上の活動になると思います。以前見て頂いていたOTさんより、「入浴時に感じる水流だけでも凄い刺激になりますよ」との言葉を思い出し、良い機会と思い参加しました。
気管喉頭分離術を受けていますので、気管切開部への水の流入などの事故も無いよう、安全・安心が大前提ですが、PTさん、学校の先生、看護師さんといったプロフェッショナルな方々の支援を受けてのプール活動なのでとても心強く、親子ともども楽しめています。低体温ですがプールの水温は高めで活動後の温浴も準備して頂いているので安心です。
普段はてんかん発作があり緊張することも多いですが、重力から解放され、究極のリラクゼーション状態で、ユラユラと浮遊感を楽しんでいるのを見られるのはとても幸せな気分になれます。また、グループ活動もあり、成長するにつれ家族だけではなかなか叶わない貴重な時間です。
また、支援の方々との信頼関係等結びつきも強くなったことにより、普段のプール活動から離れ、下田海中水族館において海中でイルカとのふれあいが実現し、とても貴重な体験もできています。
水の中では、普段取れない立位などの姿勢も取ることができ、また硬くなりがちな部位もほぐすことができ、呼吸改善にも役立っているのではと思います。
普段の生活以外での人との関わりを大切に、これからも楽しんでいきたいです。
学校時代の教員S先生からのメッセージ
Sさんと私との出会いは、私が特別支援学校の訪問学級にいた頃にさかのぼります。その時は学部が違ったので、直接Sさんの指導をしたことはなかったのですが、とにかく大きな瞳をクルクルと動かす様子に、強い意志を感じたのと、髪型をはじめ、お洋服や身に着ける物の女子力の高さ(お母様の愛も!)に感心したのでした。
私のらっこでの活動は、異校種(知的しょう害)に移ってからです。Sさんの凄いところは、私のような毎回らっこの活動にコンスタントに参加していない『幽霊部員』にも、水中でココロとカラダを預けてくれる『懐の深さ!』です。
プールに入って重力から解き放たれた瞬間から、フワーっとリラックスされ、限られた活動時間を存分に楽しまれるのです。そして後半の集団での活動では、競争でも、鬼ごっこでも、『勝つわよ!』と、その大きな瞳をキラキラさせるのです。だからこちらもその期待に応えようと必死(?)に頑張るわけで、Sさんを取り巻く支援者がワンチームになるステキな時間です。
このように水泳活動だけでなく、日々、Sさんの健康やモチベーションを支えていらっしゃるステキなご両親にも頭が下がります。
昨年度からプールでの活動が出できなくなってとても残念ですが、またお声がかかったらSさんと楽しいプールに入れるように、スクワットして鍛えておきますね。
(補足1)
らっこSWIMのプール水温は日本人の生理的不感温度である34℃が目安
一般の30℃ではなく、概ね34~35℃で活動しています。かつて諸事情から31~32℃にて行った際に、Sさんは過緊張から発作につながってしまい、普段の水泳が成立しませんでした。らっこ活動での大きな教訓です。尚、2001年水泳研究からの指針でもあり、並行して30分間の入水活動の終了後には40℃の温浴にて十分に体温を回復しています。